Yui's DIARY

書きたいこと書いてる日記。

家族について

今から三ヶ月ほど前の話で、最近のことなのだが、母親が乳がんになった。今まで両親と一緒に暮らしてきた私だけど、これほどまでに深刻さを感じたことはなかった。

ある日の昼頃に母親が物凄く怪訝そうな面持ちで帰宅してきた。最初は胸のあたりの不調を訴え始めて、検診では何も問題ないということだったのだが、もう一度どこかの病院の検診に行ったのだなと思った。その後、ついに母親から乳がんであったことを告げられた。一瞬何が起こったのかわからなかったが、そろそろ母親の死期は近いんじゃないかと感じた。看護師を目指している人がこんなことを言うのは不謹慎だと思われそうだが、今の時点では本当にそう思っていた。

自分の家系でいえば、母親のほうも父親のほうも祖父のほうが早くに亡くなっているので、もしかすると自分の母親が父よりも早く56歳で亡くなるんじゃないかとそれなりに覚悟していた。私は部屋の机に向かいながら、母親の葬式のスピーチはどうするべきかとか、葬式のときは多くの親戚の人に挨拶しなければならないなとか、これからは父子家庭になるなとか、そんなことばかり考えていた。

しかし、母親から乳がんであると告げられた時はあんなに驚いていたのに、それなりに時間が経ってしまうと意外と母親の死に対して冷静な自分に驚いてしまった。かなり現実的に考えてみると、子供が親の死に立ち会うというのは意外とよくあることで、子供である自分が先に死なない限り、必ず両親の死に際に遭うだろうと覚悟していた。

そして、私は「自分は明日、交通事故にでも巻き込まれて死ぬんじゃないか。街中で通り魔に遭遇して死ぬんじゃないか。」と考えることが度々あり、常日頃から自らの死を覚悟している人間でもある。最近はボンヤリと生きているよりは馬鹿正直に生きていたほうが人生楽しいんじゃないかなと思っており、今は割と正直に生きていこうと決めたところである。

そう考えていたからこそ、母親のガンのことも悲観せずに済んだのかもしれない。それでも病気なしで生きてるうちが華なのである。

end.